X68030とWindows間のMOによるデータ受け渡しを行ったが、いくつか躓く点があったのでメモしておきます。
結論としては、次のような手順で行えばデータ受け渡しが行えました。
・MOをスーパーフロッピー(IBMフォーマット)でフォーマットする。
・対象ファイル/ディレクトリ名を英大文字にしてコピーする。
ファイル名8文字以内、拡張子3文字以内するのが無難。
・ディレクトリをまとめてコピーしたい場合や元のファイル名を保持したい場合はLHZにアーカイブして受け渡しする。
例:LHA a -xr2z2 B:\X68DATA.LHZ C:\*.*
以下補足です。
「ファイル」は「ファイルおよびディレクトリ」とし、ファイル名は拡張子も含めたものとする。
X68000でも同じ要領で行えると思うが、試していないのでX68030で記述。
システム構成の違いで現象が異なるかもしれない。また試した限りの手順なので、他の方法もあるかもしれない。
ハード構成
X68030、SCSI接続MOドライブ(I/O DATA)
Windows 10、Windows XP、IDE接続MOドライブ(FUJITSU MCM3064AP)
Windows 10、11、MOドライブをIDE⇒USB変換器で接続
IDE⇒USB変換器でWindows 10、Windows 11に接続してもIDE接続と同様の結果だったが、よく試していない。
ファイル/ディレクトリ名
半角英小文字が含まれていると、双方向でエラーが発生する。
X68030⇒Windows
エクスプローラに名前が表示されるが、アクセス不可。その中にサブディレクトが含まれている場合は表示されない。
Windows⇒X68030
「無効なメディアを使用しました」エラーが発生する。
ただしメディアそのものが無効なわけではなく、ひとつでも問題になるファイル名が含まれていると、そのファイルにアクセスした時点でエラーが発生する。COPYまたはCOPYALLコマンドではエラーが発生するまではコピーできる。
ワイルドカードを使ったCOPYとCOPYALLではファイルにアクセスする順序が異なるためと思うが、エラーが発生する箇所が異なる。
エラーが発生して到達できないファイルでも、フルネームでCOPYすると成功する。
これは逆も言えて、Windowsで書き込みをした結果「無効なメディアを使用しました」エラーが発生するようになったMOでも、COPYやCOPYALLコマンドで書き込むことができる。
半角数字は問題なさそうだが、エラーが発生した場合は数字を除いてみる。
"_"は要注意で、半角英数字だけでもエラーになる場合がある。他の文字との組み合わせに問題があるかもしれない。
日本語ファイル名は使えるようだが、避けておいたほうが無難だろう。
物理フォーマット
古いメディアのため物理フォーマットが必要になることが多い。
Human68KのFORMATで「使用不可」になる場合がある。
その場合でもIBMFORMAT.Xで物理フォーマットできる場合もある。
また、WindowsでLogitecディスクフォーマッタで物理フォーマットすることで復活できることが多い。
https://www.logitec.co.jp/down/soft/format_s/d_fmt.html
ただし、私の環境ではフォーマット終了時に「フォーマットパラメータ作成に失敗」エラーが発生する。エクスプローラでフォーマットすることで(問題はあるかもしれないが)使用可能になる。
論理フォーマット
スーパーフロッピー(IBMフォーマット)でフォーマットする。
スーパーフロッピーとFATは似て非なるもので、パーティションテーブルの有無が大きな違いのようだ。
X68030ではフリーソフトのFIM.X、IBMFORMAT.Xでフォーマットできる。
Windows 10のエクスプローラのフォーマットではFATしかなく、かつフォーマット後”System Volume Information”なるデータが書き込まれるため、X68030では「無効なメディアを使用しました」となる。余分なファイルを全て削除すればエラーを回避できるかもしれない。
Windows XPでFATフォーマットしたものは、X68030でもアクセスできる。フォーマット後に余分はデータは書き込まれない。
なお、Logitecディスクフォーマッタはフォーマットの種類を表示するが、FATでフォーマットしたあともスーパーフロッピーと表示されるので、信じてよいかわからない。
もしFIM.XもIBMFORMAT.Xもなく、Windows XPもない場合は次の手順を試してみる。
・Windows 10でMOをFATでフォーマット。
・FIM.XあるいはIBMFORMAT.XをMOにコピー。
・X68030でCOPYコマンドでフルネームでコピー。
例: COPY C:\FIM.X A:
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